シャープ決算発表、株価は急落で反応
シャープ(6753)が2017年3月期の決算を開示した。事前に業績観測記事が報じられたが、会社側の発表では最終利益が248億円の赤字、前期2559億円の赤字から大幅に赤字幅が縮小して概ね観測記事通りの結果となった。
シャープ株価は午後急落、決算発表を受けて15円安の408円まで売り込まれた。筆頭株主の鴻海精密工業がシャープ経営再建に務めているが、売上高は前期比17%減少の2兆506億円、営業利益は624億円と黒字転換した。
直近ではクレディスイス証券が、「シャープ株価は割高」というアナリストレポートをリリースしたことが株式市場関係者の間で話題となった。同証券のアナリストは鴻海精密工業主導の経営再建で業績回復が継続するという予想をしながらも、シャープ株価は適正水準を超える割高で目標株価を120円から180円に引き上げている。
一定の評価は得られているが、目標株価を引き上げても時価の半分以下ということがマーケット関係者から話題になった。しかし2016年8月安値87円から2017年4月高値504円まで既に株価は8倍~9倍近く値上がりしただけに、ここからの株価上昇の材料性には乏しいというのが市場関係者の見方で一致している。