宅配ボックス関連銘柄、注目株投資テーマ２７社をピックアップ

宅配ボックス関連銘柄

宅配便物流大手のヤマト運輸がドライバーの長時間労働が問題になり、大口取引先のＥＣサイト大手のアマゾンドットコムと価格交渉に入ることが伝わった。ヤマト運輸は全面的値上げは２７年ぶりの値上げとなる。ちなみに「宅急便」とはヤマト運輸の登録商標でマスコミなどは敢えて「宅配便」と称する。

ヤマト運輸の決算内容からこの問題が大きく浮き彫りになった、宅配便扱い個数が年々増加しているのに営業利益が思うように伸びていなかった。理由は大口取引先のアマゾンドットコムなど特別料金で請け負っているからだ。大量に出荷する大口お得意先なので割引料金なのは理解できるが、受取先が不在で再配達率が２割になるという現状がドライバー長時間労働の負担になる。これがヤマト運輸の業績と労働者に無理が掛かっている実情だ。

いま社会問題になっているのは、「再配達を減らすよう宅配ボックス設置」という流れになっている。マンションなど集合住宅には宅配ボックス設置されている場合が多いが、戸建ては宅配ボックス設置が不動産物件所有者の負担増からされていないケースがほとんど、さらに駅構内に宅配受け取りロッカーを設置する動きも活発化してきた。宅配ボックス設置の補助金を利用して今後益々、こうした宅配受け取り専用ロッカーの設置が加速される。

株式市場ではこうした需要から通販サイトの株価が下落して、宅配ボックス製造メーカーの株価が上昇、宅配便を手掛ける物流会社の株価はヤマト運輸の値上げ報道をきっかけに追随料金引き上げとの思惑から株価が上昇した。特に宅配ボックス製造を手掛けるアルファＣＯ株価は1300円程度から2300円台まで一気に株価急騰して、深刻な社会インフラ問題を株価に反映させた格好となった。

ただ思うに、アマゾンドットコムに割引料金でサービス提供したしわ寄せを、全ての顧客に料金値上げで負担させるのは如何なものか？再配達や夕方～夜間などの配達時間に追加料金を求めるなら理解は得られるが、料金値上げでサービス低下は必要不可欠な宅配という社会インフラで顧客側が何を要求されても受け入れざるえない状況での値上げはどうかと思う。